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BFP Coop B17
・ ・ ガガッガッ ・ ・ 「 どいつもこいつも、俺を早死にさせたいのか。 」
飛びこんできた無線の言葉に皆は、墜ちていったはずの機体をさがした。
何という奇跡。 ・ ・ あの荒れ狂う炎を消し去ったのだ。
みんな言葉にならない。涙にむせぶ者、狭い機内で抱き合う者。 ・ ・ ・
辛かった今日の作戦を忘れ去ることができるほどの喜びだろう。
対空砲火で第3エンジンを吹き飛ばされても、その腕一つで見事帰りついた者。
全身蜂の巣にされ最後まで燃料漏れが止まらなかった者。
それらすべてのパイロットたちが傷つきながらも生還できたことに、jijii編隊長も安どの表情をしていた。
・ ・ ・ ・ しばらくして。
配達に来たポストマンに指揮官は深々と頭をさげていた。
ポストマンは申し訳なさそうに、指揮官に頭を上げるようにたのんだ。
「 あの日、あいつは言ったんですよ。 「 俺には2人のDaddyがいる。基地にはみんなのDaddyが待っているから行かなくっちゃ。 」 って。 」
「 そして、「 ここには俺だけのDaddyが待っているから、きっと帰ってくるから。 」 と言ってくれたんです。 」
そう言うとポストマンは薄暮の中にその姿を消していいた。
我々は好きで操縦桿を握っているんじゃない。好きで引金を引くんじゃない。ただ、守るべきもののため。 ・ ・ 生き延びるため。
筆 masabu
‐謝辞‐
BFP Fun 3月号挿入画像において
手書き風フォント:うずらフォント を使用させていただきましたこと、フォント作者様には大変感謝いたしております。
これからもお体に気をつけられまして、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
お世話になったサイト名:あずきフォント
アドレス:http://azukifont.com/