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BFP Coop G4M
「 後方六時より、敵機!!」
振り返ると米軍機の特徴であるズングリした機体が射撃を開始した所だった
赤い曳航弾を引きながら弾が横をすり抜けていく
「 先導機被弾、炎上してます!!」
その行き先を追うより早く、副操縦士が叫ぶように状況を報告してくる
素早く目を向ければ、燃えても止まる事無く曳航弾が吸い込まれていき
機体の破片を飛び散らせていく
「 先導機より入電 ワレ損傷大、指揮交代ス との事です 」
通信士が、先導機から受信した無線を読み上げた瞬間
小刻みな衝撃が機体に走り、操縦桿が横に引っ張られる
必死に飛行機が真っ直ぐ飛ぶように操縦席で格闘しながら
状況を確認する為大声を張り上げるとすぐに
「 後部銃座員、死亡、右銃座員、重症、並びに右翼から火災、他、細かいのきりがありません!!」
通信士が悲痛な声で状況報告をする
右翼の火災!?慌てて振り返ると翼にぶら下がる様に火の手が見える
位置から考えると燃料に引火しているようで、爆発しないように祈るしかない
傷付いた機体を傾け戦列を離れながら火が消えるように
頭を下げ速度を増加させる
「 之は酷い・・・・ 」
副操縦士の声で横を見ると頭の上では
至る所で黒煙がたなびき、傍目でも確認できるほど多くの機体が撃ち落とされていた
完全な作戦失敗を認識したその時
遂に燃料タンクが引火したようで右翼の付け根から翼が折れ
機体は激しく回転しながら地上に吸い寄せられていった・・・・
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